俺はさ。
現場の職長、支店長の本能、闘争心をさ。解き放ちたい。
それは何かというとね。
儲けたいという欲さ。
本能ね。
支店長はさ、本能的に儲けたいと思っているはずだし。
儲ける事、考えるの好きだし。
獰猛だし。
それを信じて任せると言っているの。

学生時代、学園紛争が、敗北してさ、三無主義真っただ中で、皆やる気なくしてし、将来に何の希望持てないから、頭にきてさ。
そうしたら、仲間の一人がさ、お前いろいろいいこと言うけど、何もやり抜いっていないじゃないかというから。俺感心したんだよ。確かにこいつの言うとおりだと思って。
じゃ何しようかと思ってさ。じゃあ何しようかと思たら、物理科って、女気なくてみな、青春していないから、じゃ合同コンパしようって考えてさ。
その時、最初だけはね自分がやらなければと思ってやたんだけど。
後の幹事は、みなにやらせたんだよ。
そうしたら、最初は、幹事は嫌だっていう奴多かったけど。馬鹿だね。
幹事にはたくさん役得があって、面白いんだよって。
幹事や世話役は大変で、面白くないと吹き込むやついるけどあれは嘘だ。
実際は、幹事や世話役ほどやりがいがあって、面白いことはない。
そう言ったら、七十人いたクラスメートの内、五十人が何らかの形で感じやったんだよ。
あの三無主義の時代に。面白さに気がついたんだな。
やり得、提案得、切り取り自由、早い者勝ちを原則としてね。
成功したらその部分は切り取って自分のモノしていい。
提案しても、提案した者が、何もかもやらされて、
しかも、成果は、何もしなかった者のものになる。
それだったら、誰もやらなくなる。

予算なんか、その典型。
面白くなくて、面倒だというのは嘘。そのやりがい、面白さを支店長に堪能させたい。
今で言う学習障害だったのかもしれないが。
俺は、そう思ったことないし、今でも思っていない。
なぜなら、自分が勉強ができなかった理由にあるとき気がついたんだ。
それはね。試験のために勉強していたというか。
させられていたということさ。
だから、勉強の本当の面白さがわからなかった。
勉強するのが嫌で、嫌でたまらなかった。
しかも先生も、親もいうさ。勉強なんて面白くない、辛く、苦しく、大変なもの、社会に出てなんの役にも立たない。
でも、ある時、気がついた。

これ全部、嘘。

なぜ、こんな嘘をつくか。
勉強が好きになられたら困るからさ。
気がついたら、試験のための勉強をしなくなるからね。
勉強したくないことを勉強させて、勉強したい勉強をさせ、それが勉強だと言われたら、勉強が嫌いなるさ。やりたい勉強をさせたら、すぐに、勉強が好きになる。
ゲームや、漫画に詳しいのは、ゲームや漫画の勉強をしているからで、それが本来の勉強。それを勉強せいというととたんに拒絶反応が出る。
勉強や仕事が面白くなったら、皆、勉強や仕事を黙っていてもするようになって、できるようになる。
自分を超えていく。それが困る。
自分よりできるようになったら困る。
そう思うやつばかりだから。
でも、俺は困らない。
自分より、皆、仕事ができる良いになるのは楽しい。
それで仲間は、俺のこと変わっていると言うけど。
俺はそう思わない。
自分より優秀な部下がたくさんいるのは楽しい。
そういう連中と仕事がしたい。
昔から、俺は、そう言い続けたけど、誰も信じない。
信じないどころか、また、仕事をつまらなくて、辛く、苦しいものにしてしまう。
思い込ませようとする。それでやる気をなくさせる。
先生はさ。生徒が自分より勉強ができるようになったら困ると思い込んでるのさ。
偉くなると、部下は、皆、自分より仕事ができなくて、ダメな奴。俺は、皆より優秀だなんてしみったれた事思いたがる。
違うよ。

監督より優秀な選手が誰もいないチームなんて強くなれるはずがない。
目的と動機を間違うと、好きな事も嫌いになり、やる気もなくなる。
成績も悪くなる。
俺はさ。
うちの社員は、俺よりみんな優秀だと思ってるもの。
少なくとも、俺より運転下手な人間はいないだろ。
俺は、自分が思いがったら、いつも自分言い聞かせている。
少なくとも、皆、俺より運転は優秀じゃないって。
そう考えたら楽しいじゃない。
支店長はさ。
皆、儲けたがっているし、儲けること考えるの好きなんだよ。
だけど、言たって聞いてもらえないし、任さられるわけないと、最初からあきらめてるの。
それで信じない。

俺を信じろよ。

楽しめばいいじゃない。
儲け話考えるの楽しいし。
学校の先生は、金儲けの事、卑しみたいの言うけど。
金儲けのことを考えるの楽しいし。
悪い事ではない。
人を誑かしたら悪いけど。

大谷に憧れるのはいいけど。
大谷になれるわけではないよ。
蛾や蟻は。蝶にはなれないけど。蛾とそての蟻としての生き方はある。
自分は自分らしく生きればいいんだよ。
人生楽しもうよ。