相手を安心させることが肝心。
トップは猜疑心が強い。
そう思えと我々は躾けられた。
それだけ大変な仕事だと。
当たり前だ、信じて裏切られたら、類は自分だけでは済まない。
人がいいでは済まされない。
トップは猜疑心が強く嫉妬深い、そう思っていろと。
信頼して任せるという事は、任せた事を確実に結果を出してくれないと困る。
上を不安にさせたら自分の身が危うくなる。
権限を委譲された疑られる。
だから、任されたら仕様に報告をする。
上を不安にするから責められるのだ。
上には現場の事情なんてわからないし、わからないから任せてもらえる。
詳細なんて知られたら、かえって面倒な事になる。
だから、信頼して任せてくれ、その代わり報告しますからと。
それを上は何もわからないからと好き勝手したり、知らなくてもいいと報告を怠ればすぐに疑われる。
だから、トップが疑るのは当たりまえだ。上を不安にさせる方が悪い。
報告は自分の為にするものだと。
相手が不安を抱く最大の原因は、先が見えない、お先真っ暗という状態。
道筋が見えないからだ。
やっている人間は自分がやっているから進捗状況がわかる。
しかし、自分以外の人間は進捗状態がわからない。
どこまで、信じていいか、任せていいか見当がつかない。
大勢の人間が一年間かけて準備しても、一人の人間の嘘、怠慢、不心得で一部の仕事が欠けても、総てがオジャン、やり直しになるなんてことが起こる。
だから、絶えず、進捗状態が知りたいのだ。
一年大切な仕事を任せたのに音信不通なんて、どれほどヤキモキさせる考えればわかる。
信用しないんですかというけど。
そういう事ではない。
仕事は確実にやり遂げなければならないのだ。
相手を安心させ、信頼されたければ道筋を示す。
これが大鉄則。
足元を叩けとも、それは今やる事常に明らかにする。
脚下照顧とも足元を照らせ。
とにかく相手を安心させる事を考えないと。
上は、指示を出した後の進捗状態は見えない、わからない。
だから、不安になる。
彼等は確実なことが知りたいだけで。
進捗状態が見えなければ、尻を叩かれる。
つまり、途中経過がわからない。
仕事がどこまで進んでいるか、済んでいるかわからない。
蓋を開けたら全然手を付けていないとか。
手遅れになるのが一番困る。
だいたい、仕事には相手がいる。
だから、自分だけが嫌な思いをするでは済まない。
一番厭な思いをするのは相手だという事。
それも取るに足らない下らない事が原因だと叱るにしかれない。
だから母親は叱る時真剣なのだ。
はたから見るとそこまで言わなくてと思う事もあるが、些細な事だからこそ、母親は真剣に怒る。
また、「事実関係だけを言え。」としつこく躾けられた。
「余計な事は言わなくてもいい。事実だけを言うよう心掛けろ。」と。
言い訳はいらない。何時何分に何を誰がやったか。
あるいは予定しているか。それだけで十分わかる。
最終確認は何時で、場所はどこで、誰が責任者で、誰と誰が出席するか。
その予定がされているかどうかが、実務家は問題にするので、最終的打合せの予定は、最初の日にできる。
「やるべきことをやってから文句を言え」と。
「相手は、やるべきことをやっていないから怒っているんだろ。」
「先ず、やるべきことをやれと」
ハッキリさせる事、やるべきことをやらないと雑音が多くなる。
また、相手は感情的なるが、厄介なのは、その根本的な原因が、日限をきらないとか、無視した(挨拶をしない、すっぽかした、返事をしないなど)、はぐらかされたとかと言った一見些細な事、どうでもいい事。
やった方はそう思い込んでいて、相手の癇に障っている事に気がついていない。だから厄介で。
どうでもいい事で起こっていると。しかしそのもとにあるのは深刻な事。だから収まらない。
感情が先走って何が争点なのかがわからなくなってしまう。
だから礼節だとか、口の利き方を間違うなと厳しく子供の頃に躾けるのだ。
何が悪いと聞かれてハッキリしない事だと言われてもピンとこない人が結構いる。
ハッキリさせてない事が悪いので。
ハッキリしてくれないと拒否もできない。
ハッキリしなくては予定も立たない。
厭な事でも、ハッキリしていれば対処の仕様がない。
ハッキリしないで、先送りすれば時間が解決するなんて、思っていたら大も違い。
時間が解決するなんてことを期待してはいけない。
深刻な病気を、放置して手が付けられなくなるような事だ。
決めきる日、決める。
決める日を決めろなどというとハアとなる人がいるが、この事はいついつ決めると日を設定しておかないと決めれるように準備ができない。
深刻なのは、単純ミスで。
日を決めなかったとか。
うっかり忘れたとか。
確認しなかったとか。
役割を決めなかったとか。
やったと思ったとか。
一番厄介なので。
当人も自覚ができない。
だから痛い目に自分が合わなければ気がつかないというけど。
そのときは党にだけが痛い目に合うわけではない。
悪意でもなく、過失である場合は、なかなか責任を問えない。
でも第三次の多くは、うっかりミスだから怖いし、後味も悪い。
それで一生を棒に振った人を何人も知っている。
我々は常に、事実関係で答える。
そう徹底的に実務屋は鍛えられる。
いつ、どこで、誰が、何をどのようにしたかだけ言えと。
余計なこと言うな。
いい訳になる。
「やっていますよ。」「やりました」は、絶対的に禁句。
なぜなら、相手を感情的にさせるだけ。
やってあるなら。やってある事実を言えばいい。
いつ、どこで、誰と、何をしたかをビジネスライクに感情を交えず応える。
相手は、事情が分かっていない事が大前提で。
たとえ、相手が決めつけているようでも、淡々と事実関係のみをこたえるのが実務屋。
相手が誤解して感情的になっている時は特に、クールにふるまうように。
でないと事態をこじらせるだけ。
だから事務屋にとって要件定義というのは普通の事。
「お客様からプランを出すように言われているので、今日中に、○○に素案を作らせて明日の九時から私と○○、△〇、□□と打ち合わせたいいのですが、よろしでしょうか。プランを作成するための目的は、お客様との契約の改定です。担当は、営業部なのですが、当方に依頼がありまして、当方で作成することなりました。急ぐことはないそうですが、来週にお客様を様を訪問するので、それまでに、素案だけでも作っておきたいとのことです。つきましては、素案を作るための要望、注意点があれば、今、お聞かせください。」
「明後日、午後三時、本社にてイベントを行います。
今日、各支店の状況を確認をしたうえ、明日、確認をして支店長に私から指示します。その後スタッフミィーティングを開いて最終確認をします。当日は、朝一に関係責任者を集めて打ち合わせ、その後、部門ごとの打ち合わせをします。会が終了した時点で関係者を集めて打ちあげをしたいと思います。」これでも、雑だけどね。
メモ書きでもいいから、準備、用意してこい。
書けていえば書け。
メモを書くのに何分かかるんだ。
メモをつける必要があるとかないとか。
言っている暇があれば、その時間にメモつける事はできる。
それを四十、五十すぎてやらないと、何考えているのか。
今やろうと思っていたとか。いうな。
簡単な事だから、やらないと、本気で相手を怒らせる。
本気で相手を怒らせても、相手が怒っている理由がわからない。
本当に、小さな子供が駄々をこねているような事だから。
つまらない事で逆らい続けられると本当に厄介なのだ。
フロントで、独り言は言うな、
客が背を向けた時呟くな。
相手は、よくはとらない。
悪口をきいたと思う。
そう相手が思ったらいい訳はできなくなる。
そう教えられた。