荒れ狂う風が、何もかも吹き飛ばしてしまい。
雲一つない青い空が広がる。
荒ぶる神はその姿を現そうとしている。
激動の時の幕が切って落とされようとしている。
人々の生活から四季が失われた。
秋の祭りも正月も息を潜め。
人々の往来は影を潜めた。
日常生活の裏で確実に、人々のちっぽけな思惑などお構いなしに、変化は起きている。
俺にとっては、終わりの始まりとなるかもしれないが、若者にとっては始まりとなるように…。
百年に一度の危機は、百年に一度のチャンスでもある。

俺もやっと、人の思惑にとらわれることなく、この国のために身を尽くす事が許される歳となった。
世の中の柵をかなぐり捨ててひたすら我が道を進もう。

一年を振り返って思うのは、確かにいろいろあったけど…。
突き詰めてみると人の生きざまは何も変わっていない。
ただ生きて死ぬでけさ。

怖れずに己を尽くせ。