最初、「わからない。」という者はわかっている。
「どうしたらいいですか。」と質問する者は、できる。
なぜなら、最初だからね。

確かに、頭から、「わかりません。」とか、「できません。」と受け付けないのは論外だけど。
「わかってます。わかってます。」
「できます。できます。」
「何も言わないで、任せってください。」というのも、ていよく、拒絶しているのと同じ。

例えば、誰かが、「どこかに行きません。」と提案してきたら。
いきなり、「10月25日、焼き肉に行くから、八時に、店の前に集合。」
なんていう奴いないだろう。

「今度、焼き肉に行くことにしました。主旨目的は、…。」
なんて、話も聞かないで、強引に押し付ける者もいないだろう。

「おい、みんな集まてくれ、ちょっとここのところ、皆も頑張ってくれたから。
気分転換に、どこか飯でも食いに行くか。どこがいいかな。いつ、都合がいい。」
みたいに、最初は、皆の意見を聞くだろう。

「皆、頑張ったから、食事でも連れて行ってくださいよ。」とお願いくらいするだろう。

最初、わかっていますとわかってない証拠。
はじめに、何も、聞いてこない者はやる気がない。
なぜなら、最初は、指示されたこと以上の事は、何も、わかっていないし。
どうしたらいいかは、打ち合わせしなければ、決まらない。
それにやってみなければわからない事が、たくさんある。

まず、どうしましょうという事から始めないとな。
一緒に始めるんだよ。
一緒にね。
仲間なんだからね。
頑な、頑固になるなよ。
皆を信じるんだ。

はじめはね。何から手を付けたらいいかもわからないものさ。

ざっとこれからの仕事の流れを言っておきます。
これは一つ形で、一回、聞いたくらいでは頭に入ってこないと思いますから、実際にやりながら覚えてください。
節目節目で確認、指示、報告を繰り返して、仕事の形を作り、整えます。
最初から完璧にやろうとせず。先輩からは、始めたらすぐにわからなくなるから、その時はすぐに相談にこい。
一人で抱え込むな。潰れるからなと言われてきました。
皆も、わからなくなったら、俺に相談するよう。一人悩んでいるな。
仲間を信じていざとなった時、なんでも相談できるようになっておく事。足元を固めるところから始めるよう。
特に、リーダーは、何でも相談できる人を一人決め、早い段階で話をしておくよう。

まず指示が出たら。一旦席に戻り、指示内容を簡単に箇条書きにして発令者に確認をする。
その際、発令者から要望があればメモをしておく。
その上で、席に戻って、自分の部下に指示内容を伝えた上、担当を指名し、一回目の打ち合わせの日を決めて、それまでにやってくる事を指示する。

担当者は、一名と決めつける事はない。
どんな仕事も、準備段階があり、準備段階が、事の成否を決するから、最初は、信頼のおけるごく少数の者、取り敢えず、本稼働した際、自分手足となって動ける者を指名しておくといい。

ちなみに、組織は、段階に応じて変態する。
前段階、準備段階、実施段階、後処理段階で組織は変わるし。
現場や、後方処理、管理部門でも組織は変化する。
野球で言うとチーム、フロント、バックヤードというように。
状況の変化に対応できるよう、柔軟に考えないと、途中で頓挫する事になる。
仕事には常に並行作業が生じる。

担当者が決まったら、次からは、先ず、担当者の意見を聞くように心がける。
ただ、担当だけと話をするのではなく、都度つど、上司への確認を怠らない。
上司と相談して、自分の考えを担当者に伝えて、担当者から提案させるようにする。
担当者からの提案に基づいて事前に上司の承認をとって部門責任者、支店長が自分の責任で決める。極力、事後承認は避ける。
この筋、この手順を頭に入れておき。仕事の流れを体に覚えさせる。
ただし、これはリーダーだけが身につければいいのではなく。メンバー全員に躾けておく。

担当者を指名したら、担当者に項目をあげさせ、項目ごとに作業の洗い出しをさせる。

例えば、担当者に会議開催のための必要項目を挙げさせる。
会議開催にための必要項目というのは、会議を開くための準備の項目。
それと、当日の予定、式次第を言う。
会議当日の予定を最初にしておかないと、作業は読めないし、段取りも組めない。
当日の予定、これも、形のある物、予定表とか、企画書、プレゼの様な物、成果物、スコープを明確にしないと作業は読み切れないというのが、長いい間の経験則。

企画書の様な成果物の項目を想定し、項目毎に作業を洗い出させる。
作業は担当者に読ませるのを原則とする。
その意味でも何を作るかを最初に明示する。
それは、報告書でも、確認書、念書の様なもでも構わない。
兎に角、作業のある物に置き換える。
その作業が工数になる。
作業に置き換えないと計算が立たない。
丸投げはしない。読み合わせをかかせない。

やることの優先順位が決まったら、優先順位が高い仕事から、項目を上げ、項目毎にどうやって決めるかを決める。

項目を上げってと言ったけど。
項目は、五W1Hね。
誰が、何を、いつ、どの様に、どこで、何故やるのか。
項目をあげるには、項目ごとに整理しないと、仕切りがなくなって収拾がつかなくなるから。
よく、汁物と渇き物は一緒にするなと叱られた。
でも、項目をあげておかないと、見分けがつかなくなるんだよね。

作業は、抜け漏れなく、重複なく、全てをあらいだす。
これが厄介な事。
最初から完璧、完成度は求めない。
それより経験を積むよう努力する。

項目をあげたり、作業を洗い出すのは、ある程度、経験が必要だから、最初は、思いつくだけとりあえず書き出し後から追加するようにすればいい。
項目はテンプレートを活用すればいい。

作業を洗い出しながら、工数や分担の構想、段取り枠組みをしていく。
手掛かりは項目にある。

よく、項目をあげると、一つの事を決めれば終わりと錯覚している人いるけどね。
項目の中身は一つとは限らない。
日付だって、場所だって一つじゃない。
会場もあれば、集合場所はもある。
打ち合わせの場所なんて都度変わる事さえある。

いつと言っても、日付は、一日だけではないからね。
次の打ち合わせ、いつやる。
いつから始める(正式、非公式の着手日)。
皆をいつ集める。
みんなにいつ伝える。
いつやるの(本番)。
目的はいつ決める。
手続きは、いつとるというぐあい。
これを、予め、可能な限り詰めて(決めておく)。

例えば、日程をどうやって決めるか。先ず、どうやったにを決めるか。
作業は、期間だから、担当者は、大枠を決めてその着手日とイベント(キックオフとか、オリエンテーション等)の日を責任者に提案する。
責任者は、参加者の参加者のを聞き、上司の承認をうけて決め。担当者に指示して、参加者にする。
担当者は、出欠を確認して、責任者に報告して指示を仰ぐ。

次に、次に実施部隊、実行部隊の編制にかかる。
人をラインナップし、ノミネートし。
仕事、役割に応じて配置する。
仕事の大枠を組んで配置のあたりをつける。
要は、組織の枠組み組を決める。

マネジャーは、最初に自分がやる事を考えたらすぐに行き詰まる。
人選は、なるべく多くの者を参画させたほうがいい。思いつくままにノミネートしておけばいい。最初は、足元を固める事。組織作りから着手するのが定石。

次に、役割分担を決める。
これは、部門責任者、支店なら支店長が指名すればいい。
手が足りなければこの段階で上司と相談する。

役割分担ができたら、やる事を洗い出す。
ある程度、作業の洗い出しができたら。
作業の優先順位を決める。

やるべき事を上げてリスト(表)を作成する。
表の作り方が解らなければ教えるよ。共通の書式を決めおいた方がいいかな。
まあ,TODO表だよ。
最初は、とりあえず思いつくままに上げ。
気がついた時に追加していけばいい。
最初から完璧は求めないで、ある程度できたら、上司に確認し、やるべき事に優先順位を決めていく(ウェイト付)。
優先順位の基準は、第一に、緊急を要する事。
第二に、特命事項。
第三に、重点施策。
第四に、前処理。
第五に、できれば片付けたいこと。
気をつけなければならないのは、優先順位は、一定しているわけではなく。
状況が変化すると変わるから定期的にチェック する必要がある。

項目をあげて、手順よく処理するといても、一本調子で片付けられるわけではない。

例えば、旅行を企画し、日付と、参加者と、場所という項目をあげたとしても。
場所から、手を付けたらいいか、日から着手すべきか、参加者を先に決めるかというのも、一律に決めるわけにはいかない。
それは、リーダーのセンスの問題である。
例えば、日を決めるにしても、参加者の都合を聞く必要があるであろうし、場所も、参加者の希望を聞く必要がある。
かといって、参加者を募るためにはある程度、費や場所を明確にする必要がある。
だから、段階的に、螺旋的に、作業を進めていく必要がある。
その調整をするのが、マネジャーの仕事なのである。

とにかく、最初は、始めたらすぐにわからなくなるもんだよ。
その時は、なるべく早めに、わかる人に聞く。
怒ったら、その人もわからないんだから、わかる人を探して聞く。

質問して、急に怒り出す上司は、仕事ができない証拠。
仕事のできる人は、わかる事は丁寧に、答えてくれるし。
わからない事は、わからないという。

将棋のようなもの、駒の動かし方や定石は教えられても、駒組みや初手をどう指すかは教えられない。
兎に角、駒を動かし、仕事をしながら覚えていかないと身につかない。