決めるのがリーダーの仕事だからね。
決断は、一瞬でできる。
だから決めようと思えばいつでもできる。
だからと言って、ただ決めれば、いいというのではない。
決めるのは、経営者の仕事。
正直、言って、今決めるのも、一か月後に決めるのも、決める事に大差ない。
違うのは、条件、環境である。
条件や環境は、刻一刻、変化してる。
諸行無常。万物は流転する。
同じことを決めても、その時の条件、環境で結果は変わる。
問題は決める時なんです。条件なんです。人なのです。
天の時、地の利、人の和。
条件状況を見極めて、裂帛の気合をもって決断をする。
決して、未練を断ち切る。それが決めるという事である。
組織というのは、仕組みです。
組織は人によって作られた、仕組み。
自動車や、船と変わりない。
いくら、自分が心で思っても、ブレーキを踏まなければ、自動車は止まらないし。
同じように組織も自分の意志を認識させないと止まらない。
ブレーキを踏んでも、車はすぐに止まらない。
車ですら、ブレーキを踏んでから、静止するまで時間も距離もかかる。
況や、何百人、何千人、何万人が、連携して動かしている組織は、止めるにしても、時間も労力もかかる。
担当者の一日の決断の遅れは、一日の遅れだが。
経営者の一日の決断の遅れは、末端では、一か月、二か月の遅れとなり。
国家宰相の一日の決断の遅れは、一年、二年の遅れとなり。時として国家存亡を分ける遅れとなる。
だから、決めればいいとは、いかず。
決めなくてもいいとも、いかない。
天の時、地の利、人の和を見極めて決して、断じるのである。
やると決めるまでは、言いたい事をいうが、やると決めると途端にブレーキがかかり。
みんな押し黙る。
それぞれの責任に目覚めるのである。
やると決めても、実現するまでは時間がかかる。
やると決めるから、仕事は締まるので。
やるかやらないかをいつまでもあいまいにしていたら。
結局、何も決められなくなる。
トップは、決断し。覚悟する、それだけである。
不決断は、最大の誤判断。
よって、平常心。明鏡止水。
決断は軽くせよと教えられた。
迷いを断ち切り。
未練を断ちきり。
ただ、結果を待つ。
人事を尽くして天命を待つ。
故に、トップに仕える者は、トップが決められるようにせよである。
それぞれ、それぞれの立ち位置、責任の下に、トップが決断する為に、必要な情報を正確、かつ、客観的に伝える。
それが、役割、使命である。
トップが、まず、考えるのは、チーム、組織の事である。
誰をどこに配置し、どのような条件において、どのような形で、いつ伝えるか。
組織は、人によって構成された仕組み、情報系なのである。
やると決めるのも決断。
止めると決めるのも決断。
親父に言われたものさ。
始めるのは簡単だよ。
それに対して止めると決めるのは難しい。
多くの人は、引き際を間違って失敗する。
開店を祝う人いても、閉店を祝う人はいない。
しかし、肝心なのは、いつ止めるか。
戦争だって、終わらせる時を失えば泥沼化する。