人を使う組織から、人を動かす組織へ、そして、心を一つとした組織へ。

組織は、人を使う組織、人を動かす組織、人に動かされる組織の三つがある。
人を使う組織というのは魂のない機械的組織である。
人を動かす組織は、命のある組織、魂が込められた組織、心の通じる組織である。
人に動かされる組織とは、心を一つとした組織である。

人を使う組織というのは、指示されなければ何もできない組織を言う。
人を動かす組織とは、必要に応じて指示されなくても、人が自発的に動く組織。
人に動かされる組織というのは、もはや、服従するのでも、隷属するのでもなく、各々、自分の意志で動いた事が組織の意志となる。
それぞれが、自分の、やるべき事、役割を言われなくとも理解している組織をいう。

組織の理想的形は、心が一つになった組織である。

あのWBCで優勝した日本チームが好例である。ワンチームの状態である。
また、多くの宗教団体や、創業段階の企業なども典型であり。
ホンダ、松下、出光、トヨタ、出光、ソニー等々、かつての日本には、多く認められた。

組織人ならだれもが目指す組織である。

心を一つにして立ち向かってくる日本の組織を恐れた欧米人は、あらゆる手段、謀略を用いて、一体感を持てないよう、遺体いかんを失うようにしてきた。
その結果、日本に組織は、魂を失い、一体感思てない組織に変貌しようとしている。

魂のない組織、魂を失った組織は、屍の様になりやがては衰退していく。
だから、多くの指導者は、組織にいかに魂を籠めるかに腐心する。

心を一つにした組織の、典型が、キリスト教団やイスラも教団のような宗教教団だが、心といって清純な心とは限らず、カルトのような邪悪な心や洗脳などの手段によって植え込まれる心もある。
ただ、心を一つにしている組織というのは絶大的な力を発揮し、奇蹟のような事を成し遂げる事さえある。

また、心を一つにできる組織というのは、所属している人に絶対の安心感、至福感、多幸感、幸福感、一体感を与える。
それが正しい道なら、人にとってこれほど幸せな事はない。
なぜならば、自分のやる事なすことが、公の正義と一体となり、公私の境がなくなるからである。

人を動かす原動力には、第一に、必要性。第二に、利得。第三に、恐怖、第四に、優越感。第五に、目的、第六に、自己実現の三つ。
自己実現というのは、言い換えると、夢とか、志とか、信仰を指す。
心は、自己実現を動機として植え込まれていく。

目的は達成感によって促進される。
組織は、本来。合目的的な存在でそれ自体は、意味がある。
しかし、目的だけでは、魂はこもらない。
目的の根源にある思いが鍵なのであり。
その思いこそ、自己実現に直結している。

会社も国も、その淵源は、結社、共同体だった。
島国の日本人は、この国で生まれた時から、なんとなく、自分が日本人だと言う事が当間の様に受け止めるけど。
この様な苦には、ごくごく稀で、他の国の人は、国の淵源とは何かを常に問われている。
ウクライナが好例である。
また、世界中で難民問題が国を割るような重大事なのも、自分は、どこの国の人間かを、自分で選ばなければならないのが普通だからである。
日本に住む多くの日本人は、自分が日本人である事に何の疑いも持たない。
しかし、ウクライナでは、ウクライナの人間かロシア人かが国民一人ひとりに突き付けられている。
それは、国家も会社も、その本を辿れば、結社、共同体だったから。

ヨーロッパであっても、アフリカでも、アジアでも、アメリカでも、何を根拠に都市を作り、国を作り、会社を作るのか。
その中心にいる集団を市民としたのが、近代的市民国家であり、それが、今日の会社を生み出す根源でもある。
社員の意味も本来、市民に由来する。
日本人の考える社員とは意味が番う。
この点を理解ないと、欧米人が言うところの人事制度の意味が解らない。
欧米は、今でも階級社会で、上流階級の人事制度と、下流階級、もっと、ハッキリエバ、奴隷、植民地階級の人事制度の設計思想は全く違う。
日本人に適応されている人事制度は上流階級向けのものだと思っているのは日本人だけでである。
自分達の人事制度の根本思想がなんであるか。
まったく日本人は考えていない。
だから、外人から見ればいかようにも支配できる。

心がひとつのできる組織こそ、本来、取り戻さなければならない組織なのだ。

人は、自分以外に自分が守らなければならいものを見だした時に強くなれる。
自分しか守るものない者は、強くはなれない。
なぜなら、自分を守ろうと思えば、逃げればいいのだし。
守る事ばかり考えればいい。
自分以外のもの、例えば。愛する人や子供がいれば、逃げるわけにはいかないし。
守ってばかりもいられない。
人は、強くなるためにも、大切な人を求めている。
自分だけの事を考えてばかりいては、強くはなれないし、生きる事に、前向きにもなれない。

大切なものは、失ってはじめて気がつくものだ。
心しないと。