僕は、生き甲斐というのは、死に甲斐だとも思うのですね。
人間には、命を懸けても守らなければならない事がある。
それが生き甲斐ですね。生き甲斐は、それを守るためには死んでも惜しくない。
生き惜しみするな。
未練を残すと生き恥を晒すと。
それが士道ですね。
信義とか、名誉とか、恩義、道義、志、義理人情、侠気等。
その一つが、愛国心ですね。
その死に甲斐を失ったから、只々、生き恥を晒して生きるしかない。
老醜ですよ。
死ぬ事も出来ずに、醜く立ち枯れするしかない。
志士は、生き甲斐、即ち、死に甲斐を胸に秘めて生きてきたんだす。
薩摩隼人は槍を畔に立ってて畑仕事をしていたと。
侍は、常に、清潔な褌を絞めっているように心掛け。
町人だって、火打石を撃って仕事に出ったと。
今の日本人は、魂を失った。
家畜化されたのです。
日本人は、存在、人間としての本然を見失っている。
つまり魂ですよ。
魂というと、日本人魂とか大和魂とか言い出しますけど。
そうではなくて、魂なんです。
命というか。
日本という国を生かし、生いている霊的な存在。
つまり、日本人を日本人たらしめる活力。生命力。
エネルギー、命の源。
それを喪失しつつある。
つまり、日本人を日本人たらしめる求心力を失いつつある。
魂のない、肉体は、屍に過ぎない。
ただ、醜く朽ち果てるしかない。
この人の為なら、死んでもいい。
この仕事の為ならすべてを擲ってもいい。
そん人に、そんな仕事に出会えるのが、最高の幸せなのに。
何事にも醒めている。
冷ややかに斜めに世の中を見ている。
醒めた人生に安住しよとしている。
生きると言う醍醐味も知らないで。
街を歩いていたら、中国人の観光ツアーがぞろぞろと。
二、三十年前の日本人も、きっと、こうして東南アジアを、そして、現地の人間はこんな風な目で見ていたんだろうなと。
ずっと以前から、日本は、アジア一の歓楽街だと承知はしていたんですけれど。
それにしても。
観光立国という裏には・・・・。
これでカジノを作れば。まったく。
博打に売春宿に。
要するに植民地化なんですよ。日本の植民地化。
かつての東南アジアは、家族の為に苦海に身を投じましたが。
今の日本の若い子は、遊ぶ金欲しさ。
だから際限なく落ちていく。
そこには美学など一かけらも残らない。
嘆かわしいという感慨もおこらないですね。
ただそれが現実なのだと。
恵まれているんでしょうね。
何の努力もしなくても生きられる。
戦わないほうがよかった。
そんな気持ちなんでしょうね。
生きるというより、生かされている。
でも、親父達は違った。
努力しなければ生きられない。
戦わなければ、独立も、自由も守れない。
そう思いつめて生きてきた。
常に、命がけで、自分も、家族も、国も守ってきた。
でも、今の日本人は、それが馬鹿々々しい。
負けてよかった。
命がけで自分も、家族も、国を守るなんて空々しい。
現実離れして感じる。
そこまで来ているんですね。
でも、戦後の繁栄を享受してきた我々は、そのために犠牲になった英霊を嘲笑うなんて事は許されませんよ。今、この瞬間でも国のために、大義のために命を捨てられるかと問われている人が、世界中にいるのですから。今、この瞬間に結論を出せと迫られている人がいるのですから。
ロケットの失敗にしても。
岸田さんが襲われた事も。
ジャニーズの事件もですね。
人間のロマンが感じられないんですね。
エロ、グロ、ナンセンスでもない。
人間らしさどころか、生き物としての営みもね。
どろどろとした愛憎とか、怨念と、遺恨、情念、そんなものどこにも感じない。
エロスさえ。
ただの行為にすぎなくて。
是非、善悪、美醜なんて関係ない。
人間的価値判断ができない。異様ですよ。
人間らしい思索と感情が微塵も感じられない。
工場製品でしかない。
無味乾燥で。
瑞々しさがない。
悪意も、モラルも感じられない。
薄気味悪さ、さえない。
だから、外国でなぜ大騒ぎなのかもですらわからない。
文化とか文学以前。
品性とか知性ですね。
そんな事言っても通用しない。
何を問題にし、何が悪いと言うのかも。
行き着くところは心の問題だけど。
精神とか、信仰とかね。
上面の精神論でなく。もっと奥深いね。
何度も言うように、心を病んでますよね。
今の若者は、今回の、岸田さんを襲撃した犯人も。
安倍さんの時もそうでしたが、一国の総理が暗殺されたと言うのにですよ、その背景が、余りにもお粗末。
僕に言わせれば暴力団の抗争だって、もっと、主義主張、大義があるでしょう。
あまりに軽薄、浅いですよ。
短慮。
根源的な思想がない。
本当になんの背景もないのかと疑りたくなる。
二・二六の時の青年将校と違いすぎますからね。
彼らの行動に共鳴するわけではないけれど、少なくとも大義はあった。
憲法の是非が問われていますが、自国民の力で自国を守れない国は独立国とは認められないんですよ。
国際社会では。
自衛隊が健全であるから、国家の健全性が保たれている。
それを理解し、自衛隊員の名誉を、国民が健全に評価できなければ、国家の健全さは保たれなくなりますよ。
覚悟。覚悟する事がない。
何とかなる。誰かが助けてくれる。
そんな甘さが、ついて回っている。
誰も助けてくれない。
仕事は自分の責任で最後までやり抜く。
命がけで責務を果たす。
その覚悟が…。
色は匂えど 散るぬるを
わか世誰そ 常ならむ
有為の奥山 今日越えて
浅き夢見じ 酔ひもせず
雪山童子のように、真理を得るためならいつでも投げ出す覚悟がなければ。
常にその時なのである。
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