わかっているだろはないよ。
わかっているつもりもない。
一回、聞いたくらいで、全てわかるくらいなら、私は、こんなところにいませんよ。
やってみないと解りませんよ。
やってみたところで、わからない事はわからない。
そこをどうするかが、問題なんじゃない。
わかったつもりになるな。
やっても、やっても、わからない。
それを、試行錯誤、悪戦苦闘しているうちに、なんとなく解ってくる。
試合の結果なんて、試合をしてみないと解らない。
だから、試合をするんじゃあない。

できないって。当たり前じゃあない。
最初からできる奴はいない。
逃げずに立ち向かったから、できるようになっただけさ。
自分ができないこと知られたくないと、
失敗を恐れて逃げ回っているから、
いつまでたってもできないのさ。
劣等感は、ばねにできれば、強烈な武器になるけれど、敗けたら押し潰される。

一度、聞いたくらいわかるわけはない。
わかりましたなんて言うと、どやされた。
何が、わかったんだって。
わかったというなら、いってみろ。やってみろ。
わかったというのに、なぜ、行動を起こさない。
わかったというのは、行動を起こしてから言え。
そう、怒られた。

とりあえず、話だけでも、聞いておけ。
やっているうちに、追々、わかってくるさ。
最初はなんだって漠然としているんだ。
我慢、我慢で、仕事の地造り、基礎、地盤作りに徹するんだ。
壮麗な建物だって、土台を作っている時、何も見えてこない。
泥まみれになって、ひたすら、基礎を作るんだ。
人生だって、仕事だって、最初はぼんやりとしている。
そのぼんやりとしている時に、しっかりとした構想や青写真が、描ければ壮麗な事業ができる。
最初から結果を求めて無駄さ。
始まりは、ちっぽけな自分独りなんだからね。

一日で達せられる夢は、、一夜の夢。
一年で達せられる夢は、事業を興せる。
人生をかけて達せられる夢は、国を動かせる。
一生かけても達せられない夢は、天下を揺るがす。
達してしまえは、夢は幻さ。

物有り混成し、天地に先んじて生ず。寂(せき)たり寞(ばく)たり、独立して改(かわ)らず、周行して殆(とど)まらず。以(も)って天下の母と為すべし。吾(わ)れその名を知らず、これに字(あざな)して道と曰(い)う。強(し)いてこれが名を為して大と曰う。大なれば曰(ここ)に逝(ゆ)く、逝けば曰に遠く、遠ければ曰に反(かえ)る。故に道は大、天も大、地も大、王もまた大なり。域中(いきちゅう)に四大(しだい)あり、而(しか)して王はその一に居る。人は地に法(のっと)り、地は天に法り、天は道に法り、道は自然に法る。
(老子 25章)

道は一を生じ、一は二を生じ、二は三を生じ、三は万物を生ず。万物は陰を負いて陽を抱き、沖気(ちゅうき)以(も)って和を為す。(『老子』42章)