何でも目的を明確にしておくこと。
なんとなく、わかてるような、わかてないようなのが一番困る。
わかった振りをされると、話が通じなくなる。
納得がいってなけれ、自分が得心がいくまで聞く。
日本人の悪いと処は、出発点、原点を曖昧にしたまま話を進める事だ。
例えば、予算である。
なぜ、予算を立てるのか、その目的を明らかにしておかないと、本来予算は立てられない。
ところが、改まって、予算をなぜ立てるのかと聞かれると、なかなか明快に答える人は少ない。
応えられたとしても、言葉の定義みたいなもので、なかなか、腹落ちしないで、モヤモヤして、まあいいじゃないと始めてしまう。
だから、勢い、目的なんてどうでもいいじゃないとなる。
しかし、予算を立てる意義は、組織的に立てることにある。
一人で、パソコンに向かて予算を立っても目的は達成できない。
その理由は、後で述べる。
予算は、組織的に立てる以上、予算の関係する者、全員に、粗餐立案の責任者は、目的を説明し、なおかつ、得心させる必要がある。
少なくとも、責任者は、目的なんてどうでもいい。
適当にというわけにはいかない。
目的を明確に説明できなければ、予算を立て始められない。
はじまらない。だから、先ず、予算を立てる目的を、実際的にハッキリさせる必要がある。
それが要件定義。
まず予算とは何かを、身近な事を例に考えてみよう。
正直言って、予算というのはどこでもあるし、予算を立てなければ生活できない事がある。ここに一つ、キーワードがある。つまり生活の為である。これは、予算一般に言える。でも意外と気がついていない。
生活の為に予算を立てる。家計で考えればわかる。無計画に暮らしていたら生活が出来なくなる。金がある時にあるだけ使って、なくなったら借金しまくっていたら、すぐに家計は破産する。
それこそ借金地獄である。
家計で予算を立てるのは、一般に、母さんである。
我々の子供の頃は月給袋に現金を詰め手渡されたもので、封を切って渡すか渡さないかで揉めたものだが。
銀行振り込みになってからは、家計の予算権は、ほぼ、父さんにはなくなった。
父さんにあるのは、渡される小遣いの範囲。
これは、予算の基本的な在り方を意味している。
つまり、一定の範囲で近い道を任される。
小遣いの金額まだ、また支給の仕方までは予算権のある人に委ねられるが、明細は、実際に使う者に任される。つまり管理する事が求められる。
不足した場合は、掛け合う。
次に、日常的な支出は、母さんに任される。
ここで母さんの才覚、つまり予算の建て方が問題になる。
また、大きな出費、住宅、自動車、教育といった投資は、父さんと相談して決める。
また、住宅ローンなど言った借金をする時も、父さんと相談して決める。
収入に関しては、月々の収入は、一定していること前提とし、臨時収入として賞与を予定する。
不足すれば、母さんも働きに出る。
これが一般的で。
問題は、母さんが父さんや子供たちに何を期待するかである。
ここに予算を立てる目的がある。
つまり、収入や支出を役割に応じて責任を持たせることである。
予算は、生活に関わる人、全員で組織的に立てなければ意味がない。
ただ、企業の予算がわかりにくいのは予算と収支が直接的に結びついていない事。
家計では、収入は固定的で一定している。
だから予め、計算できる。
しかし、企業の収入は変動的で一定していないうえ、損益で計算される。
要は、借金による収入も借金の返済も表には表れない。
気を付けてほしいのは、借金による収入は、あてにならないが、返済は待ったなしだと言う点。
だから怖い。
わが社は、他の業界と違いガスによる収入は算段がつけやすい。
しかし、大きな季節変動がある。
しかも、為替や原料費の変動をもろに受ける。
だからと言って、キャシュフローを、ベースに予算を立てると言うわけにはいかない。
この点を理解しないと、誰に、何を受けもたせ、どこまで、どのように、やらせるかを組み立てる事が、出来ない。
ハッキリしているような、ハッキリしていないようなのが問題として。
目的が、ハッキリしているような、ハッキリしていないのなら、先ず、目的をハッキリさせる事が先決じゃない。じゃあ、トップに目的を決めてもらい、説明されたらハッキリする。
難しいよね。
だって、目的って、それぞれが納得しないと分かった事にならないじゃない。
そうなったら、どうしたらいい。
目的って何だろう。
目的って要求の裏側だよね。
要求ってそれぞれあるよね。
じゃあ、目的って一つとは限らないじゃない。
確かに全体の目的と個々の部門、支店の目的は違うかもね。
じゃどうする。
目的は、目的として、今、確かな事から決めようか。
今確かなのは、黒字にすると言う事かな。
少なくとも、経常利益で○○くらいは必要かな。そ
れじゃ、取り敢えず、その辺を目標に始める。
こんな感じだよね。