お前の言う事など誰も聞かない。
そう思っていろよ。
なまじ、自分のいう事を聞くなんて思っているから腹が立つんだ。
責任者になったり、チームを任せられたら、黙っていても従うなんて思うから、間違うんだ。
誰も自分のいう事をきかないって。従わないって、当たり前じゃない。
誰も、お前のいう事なんて聞かないよ。
俺だって、組合が、できたからって、誰一人、知っている人もいないところに、一人できてだよ。
皆、そっぽむくか、睨みつけるような状態だったんだ。
敵意、丸出しにしてね。
まともにこっちを見て、冷静に話せるようにする事から始めるしかなっかたさ。
でも、その方が、さばさばしてさ。
むしろ思い通りにできたし、闘志も沸いたね。
親父に言われたよ。
いう事を聞かないって。
当たり前だ。
いう事を聞かせるんだ。
いう事を聞かないのは、当たり前なんだ。
大体、お前のいう事なんて誰もわからないよ。
自分だってわかっていないんだからさ。
自分の考えや、構想なんて、仕事をやるうちに、自分のものになるし。
練り込まれて、現実的にもなるの。
最初から完璧なんてことはないよ。
チームリーダーはね。
まず、人の事、組織、チーム作り、人の配置の事を考えるの。
人を見るのさ。
誰に、何をさせるかってね。
どれくらい、自分の言っている事を、チームの方針を理解しているか。
意欲や熱意はどれくらいあるか。
何に向いているか。
適正は何か。
何ができるか。
やる気あるのか。
自分との温度差や。
意見の相違ね。
自分との距離をさ見極めてね。
野球の監督はさ。
自分がバッターボックスに立つことを考えたら駄目さ。
誰に四番を打たせるかをね。
考えるものさ。
何を誰に任せるかが問題なんだよ。
最初から、黙っていても、自分のいう事きくなんて、思ているから。
策も立てられないし、手詰まりにもなるのさ。
自分のいう事を聞かない奴を信じて責任を持たせるさ。
そうしないと、人はついてこない。
遊び駒を作らない。
自分が苦手とする者から、味方にしていく。
言いなりになる奴ばかり使っていたら孤立するだけさ。
従う者から潰れて、離れていく。
人を見る事だよ。人を。
今の先生は、成績ばかり問題にして生徒を見ていない。
常に、部下と対峙しろ。
部下と対決しなければ、部下は従わないぞ。
やる事ばっかり考えて、人を見ていない。
それでは、仕事なんてできやしない。
八方美人は、味方をも失う。
敵を作る事を恐れては何もできないよ。
大切なのは、自分の信念だ。
なまじ、まとめようとするから、まとまらない。
ぶっ壊すくらいの覚悟がなければ、納められないさ。
最後は度胸よと。
親父は言ってたな。
逆境こそ来たれ。
逆境だから自分の力が試せる。
必要とされる。
主役か、脇役かをみきわめていなければね。
自分が主役になるか、わき役に回るか。
そもそも、わき役にしかなれない奴が、主役を押しのけたり。
主役を食う、主役にとって代わろうなんてしたら、舞台は無茶苦茶になる。
わき役には、わき役の役割、味がある。
主役だけでは舞台は成り立たない。
弱者の戦法というのはね。
分断して統治したり、仲違いを誘って自分が間を持つようにして自分の立ち位置を確保しようとする。
でも、結局、争いを招くからね。
互いに争わせることで均衡をとる事だから。
争いは避けられない。背信行為だしね。
本当に強い者は、仲を裂いたりはしない。
互いに争わせ。競わせるのは、弱者の戦法だ。
自分が弱い時は、効果があるが、やり過ぎると身を滅ぼす。
人を争わせる事より実力を養う事だ。
やっぱり、王道は、正々堂々と正道を行く事さ。
地位にばかり頼っていたら、人が見えなくなる。
本当のリーダーにはなれない。
リーダーは人を見ろ。
今年も仕事始め。初荷に取引先が訪れる。
パナソニックも、恒例の初荷のお囃子をしてくれた。
ここが、パナソニックの凄さだね。
何がってさ。
社員教育や、チーム作りの格好のチャンスをうまく活用しているという事ね。
まず第一に、チーム編成をしている。全員が何らかの役割を受け持っている。
それは、今年のチームの下地になる。
第二に、誰に、音頭を取らせるかで目的が明確できる。自覚させることもできる。
第三に、全員の意思統一ができる。士気の高揚がはかれる。
第四に、訪問しだけ繰り返す事で徹底できる。
第五に、相手に強烈な印象を与えられる。
第六に、ここが味噌なのだけど、言われた者は拒否できない。
つまり、日常的で、さりげない事で、チームの在り方を実践的に浸透できる。
さすが、パナソニックだなと感じたね。
誰にでもできる簡単な事だからこそ、チームワークを仕込むのに格好なんだよね。
恒例だしね。
何か指示を受けたら最初に着手するのは組織設計、チーム作りだからね。
慌てない、あわてない。
どういうチームを作るかだけど。
最初から、いきなり、完成形を設計できるとは限らないし。
チームも一つとは限らない。
例えば、企画チームと準備チーム、実施チーム、後片づけのチームは、別だったり。
管理チームと実行部隊は別の場合が多い。
管理チームもフロント指すのか、監督コーチと言ったスタッフを指すかでも違う。
当然、チームごとに目的も仕事も違う。
また、野球をするのか、サッカーをするのかでは、チームの形が違う。
だからと言っていきなりすべてのチームを構成すると言ってもね。
困ったね。
だから、最初は極少数でスタートをする。
組織は、段階に応じて成長すると考えるんだな。
卵から、オタマジャクシになって、カエルになるみたいにね。
始まりは、コアになるチームをセッテイングする。
コアというのは何か。準備委員会みたいなものね。
基本的には、ヘッドと担当と事務方。
事務方は、仕事の段取りとかね、会議の準備みたいな裏方。裏方だけど、すごく大切。甘くみない。
次に担当。ここは、副とか、監督、スタッフ、参謀、宰相とかね。
ヘッドを補佐する補佐役、ある意味でヘッドの考えている事をよく理解している人をね。
トップに指名させる。ここが肝心。
ここまで来たら、さあ、組織設計に入る。
基本的にチームの形は、ヘッド一人にサブ(必要に応じて、一人から数人)。そして、担当と事務ね。
最初は、大人数にしないで、ヘッド一名、サブと、担当、事務方、各々一人くらいが適当かな。
何をやるか、例えば、新春の会とか、展示会といった、目的が明確だとね、簡単に作業の洗い出しをして役割を洗い出すのね。
コアになるメンバーが決まったら、顔合わせをして正式にスタートする。
一人では始まらないし。二人では拡がらない。
四人なるとまとまりが悪くなるし、基本は奇数だからね。
そうすると三人程度が妥当かな。
皆、仕事の事甘く考えているけどね。
実務というのは、数万にも上る部品を何か月、場合によっては何年もかけて組み立てる。
精密機械を組み立てるような事なんだよ。
ただ、相手は人間だからね。自分の意志で動いてくれる。
でもそれだから、神経を使うのだけどね。
組織の動かし方を覚えたらね、すごく面白いけどね。
やりがいがあるよ。
だから、人として一度はやってみたいのは、組織のリーダーだそうだ。
コアとなるメンバーは極力、最後まで変えない。
コアとなるメンバーで、全体を統制し、統一を保つ。
イベントで仕事の形、枠組みを作る。
イベントと言うのは、開始、中継、実施、終了。
それから、定例会議等を指し。
予め、設定しておく。
イベントは、仕事の枠組み、骨格、リズムを形成する。
仕事の全体像は、目に見えないから、イベントで見える化する。
注意しなければならないのは、実施イベントと終了イベントは違うという事。
実施したら必ず後処理が生じる。
実施イベントと、終了イベント同じにすると、仕事の底が抜けてしまう。
底なしの仕事になる。
よく言われたのが、仕事は、ウィンナーソーセージみたいなもので、両端を締めておかないと、収まらなくなると。
バケツの底が抜けた仕事はしない。
竜頭蛇尾とか。終わりよければすべてよしとか。
逆に、仕事は鰻のようなものです首根っこを抑えないとスルスルと逃げていく。
次回までにやっておくこと、どこまでやるかを決めておかないと、仕事は逃げ水のように逃げていく。
後追い仕事になる。仕事に追っかけられるようになる。尻が頭に変わるよと。
イベントを設定すると、仕事の日程の大枠が見えてくる。
大枠が見えてきたら、イベント間の作業を洗い出し、組み込んでいく。
作業は、担当に読ませるのが原則。
そうしないと、担当者が自分の仕事を組み立てられなくなるから。
計画には、概念計画、基本計画、実施計画(詳細、個別計画)、後処理・管理計画がある。
厄介なのは、概念計画で目に見えなくて、形も、期日も定めにくい。
この部分をいかに見える化できるかが鍵。
概念設計は、仕事の基礎となる部分。
だから、あまり甘く見ない事だ。
仕事の、全体構想、志、考えが基礎になる。
事業は、トップに対する共鳴共感から始まる。
事業を乗除するためには、自分ひとりだけ納得するだけではだめ。
トップは、自分の構想や考え、思想を共感共鳴し、共有する同志にしていかなければ大事業は成就しない。だから、最初は教育であり、徹底した話し合い。
トップの構想、思想、主旨・目的が根源にある。
どれだけ、それを、核となる者が、自分のものとしているか。
全体に浸透しているかが成否を分かつ。
中心は一つでなければ、組織は割れる。
組織が割れた瞬間、仕事は破綻する。
施主の意見を聞かないで、無視して家を建ててはならない。
施主の意見を施主は、素人で何もわからないと言って独断で家を建ててはならない。
施主の話しを聞かないで、親方の意見を聞いて家を建てたら、大問題になるし、誰も責任が持てない。
家を建ててから施主の意見を聞いても手遅れ。
一体、会社で施主に当たる人は誰だと思ってるの。
面従腹背が一番許されない。
信頼、団結が一番求められるから。
目指す所は一つ。だから、人で統一する。
その代わり、リーダーは、裏切りは許されない。
どっちを向いて仕事しているのかって言われたよ。
勘違いしていた人が多かったからね。