今日は、キックオフである。
キックオフは、始まりであって、終わりではない。
今は、何もない。なんの結果も出ていない。
勝ちも負けもない。
結果は先にある。
未来に向けて挑んでいく。それがキックオフ。
未来を信じて、ボールを蹴るのがキックオフだ。
ボールを蹴れば終わるのではない。
試合が始まるのだ。
俺達は未熟者集のまりだ。
一人では、何もできない。
未熟者だからこそ、心を一つにして始めなければならないんだ。
誰も助けてくれなくて泣いたこともあるさ。
皆ができるのに自分だけでできなくて、悔しくて、悔しくて、一人、涙を流したことも。
でも、一人では駄目だと悟った時。
自分の限界を認めた時。
俺の周りにはお前たちがいた。
だから、俺は、みんなに頭を下げた。
助けてくれ、俺一人では無理だと。
それから、苦しみも、悲しみも、喜びも、皆と分かちあう事を学んできた。
俺は、もう泣かない。
昔のように、一人で震える事もない。
なぜなら今は、仲間がいるから。
自分の弱さを隠し、相手のいいところを潰したら、我々に未来はない。
己の弱さを受け入れ、相手の長所を認め、かばいあうからこそ栄光を手に入れる事ができる。
泣け。泣くなら泣け。
だけど、涙を拭いたら、前を見上げろ。
皆の顔を見ろ。
人間なんてちっぽけだけど。
信じあい、助け合うことができれば、万里の長城だって、ピラミッドだって築ける。
月にだって行ける。
俺は、友が、間違った道を進もうとしたら、友情をかけってぶん殴ると誓った。
殴れば、友情を失うかもしれない。
でも、殴れなければ、はじめから友ではない。
パワハラ、パワハラというが、部下を親身に思う者ほど真剣に叱る。
今、ここで、改めなければ、いつまでたっても、苦しみから救えない。
なぜなら、叱られた者は、大概、一人で足搔いているから。
仕事は、一人ではできない。
いくら頑張っても、自分の限界を認め、他人と強調する事を覚えない限り、仕事はできない。
一人でいくら頑張っても、結果は得られない。
自分の至らなさ、一人では生きていけない事を悟らねば、生きられないから。
だから、部下を思う者ほど、血を吐く思いで叱る。
それがわからぬ者は立ち去るがいい。
野球だって、サッカーだって一人ではできない。
それを悟らなければ、一人荒野を彷徨う事になる。
また、新たなる挑戦の時がきた。
団結しろ、心を一つにしろ。
戦いが始まる。
最後は自分との戦いだ。
己に克って。礼にかえれ。
仲間の為に。栄誉のために。誇り高くあるために。
さあ胸を張ろう。前を見よう。
栄光は未来にある。
さあ、ボールを蹴るぞ。