黒字なのに資金不足になる。
なぜ黒字なのに資金不足となるのか。
そして、そのどこが悪いのか、何が問題なのかが、わかりにくい。
だから、説明が難しい。
損益上は、黒字なのだが営業キャッシュフローが赤字になるという事。
最悪は、赤字で営業キャッシュフローも赤字という事。
反対に、赤字でも、営業キャッシュフローが黒字ということがある。
なぜ、運転資金が不足するのか。
運転資金が不足する原因はいくつかある。
一つ、成長、拡大による資金不足である。
一つ、インフレーションによる資金不足。
一つ、急速
一つ、急速な円安による資金不足。
一つ、季節変動による資金不足。
一つ、過剰負債による資金不足。
一つ、過剰投資による資金不足等が考えられる。
いずれにしても、損益上には計上されな、つまり表には表れない資金不足である。
損益上に現れないと言うのは貸借上の資金収支だからである。
過剰投資は、過剰負債と表裏の関係にある。
また、不良債権、不良債務の原因でもある。
返済のサイクルと、減価償却のサイクルの差も忘れてはならない。
経営を継続する為には、常に、現金残高を切らしてはならない。
経営を継続するためには、現金残高と収入の和が支出が上回っていなければならない。
収入には、損益上に計上される部分と計上されない部分がある。
同様に、損益上に計上される支出と計上されない支出がある。
問題なのは、目に見えない、表の出ない、入出金があるという事。
利益とは、関係のないところで、入金と出金があって、目に見えない収支が大きくなると、黒字倒産という事も起こるという事。
目に見えない資金不足だから怖い。
もうひとつ注意しなければならないのは、利益には税金がかかるという事。
厳密に言うと利益ではない。益金から損金を引いた値。
かえって質が悪い。
資金が不足していると言っても利益があれば、税はかかる、
借金しても支払わなければならぬ。
表に出ない支出で一番大きのは、借金の返済。
借入金は、毎月、一定額を返済しなければならない場合が多い。
むろん、手形借入れみたいに一定期間支払いが猶予されるものがあるが、いずれにせよ返済しなければならないし。
返済は待ったなし。
そのうえ、返済額は損益に計上されない支出。
つまり、表に現れない支出。
また、金利がかかる。
一般に、運転資金は、原則は、短期借入金で賄う。
気をつけなければならないのは、借金は、借りた時は、お金が潤沢になる。
金持ちになったと錯覚するが、それは、一時的な事で、瞬間から、返済義務が課せられる。
後が大変。長い期間、一定の出金が表に出ないところでかかる。
それでも、お金が借りられればいが、お金を借りるためには、担保がいる。
担保になるのは、含み資産か、将来の収入。
短期借入金は、原則、将来の収入を担保とする。
ここで、問題なのは、利益には税金がかかるという事。
つまり、黒字なのに資金が不足しているという事は、単純、収益を上げると、資金不足なのに税金がかかるという悪循環にはまる。
だから、皆で知恵を絞る必要がある。
単純な節税対策では、支出が増えるからね。
売掛金、受取手形は、入金のない売上。貸金と同じ。
在庫は、売上準備で資金が寝た状態。
買掛金は、出金されてない仕入れ。
基本的に支払いの方が先に来る。
収入が得られるまでの間、資金が不足する事が多い。
その間どう凌ぐかである。
在庫も怖い。
不必要な在庫は資金を寝かす事。
気がつかない内に在庫が山積になったり、デットストックが派生したり。
在庫は陳腐化したり、劣化したりもする。
貯蔵するだけでも経費が掛かる。
在庫は金の山だと注意されたもの。
借入に頼らない資金調達は、増資と資産(固定資産、金融資産等)の売却。
つまり、貸借上の収入だけど。
単純に、資産売却と言っても、利益が上がれば、収益に加算されて税金を余計に払わなければならなくなる。だから、不良債権とカップリングにして、利益を相殺する必要がある。
資金繰りが苦しいのに。更に納税が追い打ちをかける。
また、土地の様な固定資産は、換金するのに時間がかかるうえ、経費も掛かる。
つまり、流動性が悪いわけよ。
まあ、増資を考えてもいいのだけど。運転資金が不足しているから、増資するというのもね。
まだ、知恵を出す余地はあると思うよ。
まず、受取債権、仕入れ債務、在庫を効率化することを考えるのが筋。