仕事をするときは、なんでも目的を明確にする。
では、目的とはなにか。
目的とは、なぜ、どのような理由で、何を実現したいのか。
何をしたいのか。
どのような、状態にしたいのか。
具体的に言うと、成果物の用途、使い道、活用などをいう。
大概の事は、会計のような法的に決められていることは除いて、最初から期日が決められているわけではない。期日は、必要だと思うものが、責任を持たされている者が決めるのである。
期日を決める目的は、期日を決めないと仕事のけじめがつけられなくなり、段取りができないからである。
期日は、この日に決める日とか。仕事を終わらせる日とか。報告すると日とかあらかじめ決めておく事を意味する。
また、優先順位を決めないと期日は決められない。
なぜなら、優先順位に従って、決める事の順位が決まっていくからである。
例えば、会議で言えば、場所が先か、日付が先か、参加者が先か。概要が先か。
またいずれにしても、全体の目的が決まらないと、場所も、時間も、参加者も、概要も特定できない。
仕事のできない人は優先順位が決められない。
迷ったら決められない。
優先順位が、作業の順番を制約するから。
この日に責任者を決める。この日に、担当を決める。この日に、方針を決める。この日に、場所を決める。この日に、日時を決める。この日に、出席者を決めるというに、決める日を決めれば、目安ができる。目安ができれば、日程の大枠が設定できる。
次に優先順位を付ける。
何をいつ決めるかが明らかになると、基本計画の外枠、日程が組める。
故に、期日の成果物として考えられるのは、基本計画(項目まで)の枠組み(書式、フォーマット、用紙等)と、日程表。
期日を決める前の段取りとしては、まず目的を明確にする。
先にも述べたように、目的が明確にされないと以後の予定が立てられないからである。
目的とは、なぜ、どのような理由で、何を実現したいのか。
何をしたいのか。
どのような、状態にしたいのか。
具体的に言うと、成果物の用途、使い道、活用などをいう。
予算を立てろというのはわかるけど、どこから始めたらいいかわからない。
まず予算を作る目的を明らかにする。
予算の目的は、実績管理にある。
もっと、ありていに言えば、予算の用途は、管理の手段、道具。
用途は、即ち目的を実体化したもの。
目的は、用途。
予算を何に使うか。
経営指針。
売上目標の設定。
経費予算。
投資計画。
資金計画。
予実績管理。
業績管理。
人員管理。
そして、それぞれを個表にしてあらわす。
予実績管理なら、予実績管理表。
人員管理なら勤怠管理表、
売り上げ目標なら、売り上げ管理表等々。
全体の目的は、最終成果物に集約される。
だから、最終成果物を先に設計する。
それが最近のトレンド、傾向。
目的が明確にされたら、何をやる必要があるかをざっと洗い出す。
作業の洗い出しは、なれないと結構難しい。
スタッフを集めて、ブレーンストーミング的に、ランダムに洗い出すなどをする必要があるかもしれない。
要はやる事を挙げて、洗い出した作業をいくつかのグループに分け、レベルを合わせ、優先順位を決めて結びつけていく。
最終的に人・物・金を組み合わせていく。
やる事は決める事でもある。
なにを決めるかが、明確になったら、誰が責任を持って決めるかを決める。
責任者が決まったら、どのように決めるかを決める。
責任者は、どのように決めるかの方針を決めたら、その方針に従って実際にの仕事を誰にやらせるか、別途担当を決め、トップの承認を受けて、関係者に指示する。必要に応じてトップに正式に指示をしてもらうよう要請する。
組織、体制を構築する。
組織、体制ができ、責任者が定まったら、全体を統括する責任者は、各担当の責任者と協議して期日を決める。
指揮官は指揮をする。
この点を間違わないように。
指揮官は決断し、指示をする。
決断もせず、指示もしない指揮官は、指揮官としては失格である。
そして、組織を危機的な状態に追い込む。
極端な話。
何にも考えなくてもいい。
決断し、指示ができれば。
むろん考えなしに、決断は危ういと言われるかも。
それでも、決断せず、指示しない指揮官より、ずいぶんとましである。
なぜなら、窮地にあって、決断も指示もされない状況に置かれたらたまらないからである。
間違っていても決断し、指示された方がいい。
組織では、みんな自分の役割を演じると教えられた。
だから、役割分担が決まったら、役者がそろったと言われた。
指揮官は、指揮官の役割を演じ。
補佐官は補佐官の役割を演じ、担当者は担当者を演じる。
要は、組織は、人の集団だから、見せるという事が重要な働きをする。
そのことが理解されないと、会議だの、式典だの、セレモニー、イベントの意義が理解できない。
見せる事は、言葉や文章より多くの情報を一遍に伝達できる。
だから、指揮官は、みんなの見ている前で、指揮を執る。
優先順位の難しさは、例えば、日を決めて、参加者を決めて、場所を決めてと直線的に決められない事にある。
優先順位を決める基準にある。
例えば、新春の会は、一年前に場所を仮決めでも取っておかないといい場所がとれないといった制約条件がある。
これは旅行会等で、桜や紅葉、祭りなどを絡めると一年どころか下手をすると一年以上前に仮でも押さえておく必要がある。
人数が確定しないと、予算も、場所も決められないというのに、最後まで、人数が決まらないという事も想定できる場合がある。
だから、目的や方針、考え方、基準を決めて、いくつかの案や計画を並行して走らせるのが一般的。
運動会や花火大会は、天候によって延長されたり、中止されることもある。
環境の変化、状況に即して柔軟、かつ機動的に対処するためには組織体制をしっかりと構築しておく必要がある。
計画というのは、論理より、イメージのほうが先行する。
仕事は統一性が保たれないと成就しない。
人で統一するか、計画で統一するか、法で統一するか、微妙ではあるが、現実の組織では、人で統一せよというのが原則。
例えば、会議ならば、誰が、主役で、脇役か。
舞台はどこで、舞台装置はないかを、頭の中で映像的にとらえないと細部まで詰めることが難しい。
だから、企画者は、現地で企画しろとまで言われる。
計画は、複数のサブプラン、個別計画が、複雑に絡みながら、入れ子に、並行し、かつ関連しながら進行していく。それをつなぎ合わせるのが組織(システム)。特に、打ち合わせや会議、イベント(キックオフ、顔合わせ、出陣式等)。
優先順位が直線的に決められないから、概念設計(構想、主旨目的)基本計画(原則や基準、方針等)実施計画、詳細計画と段階的に、水準を合わせながら進行させる必要がある。
故に、組織や計画では、バランス感覚が重要になる
全体計画(基本計画)の目的は、個別の目的の基準となり、制約する。
故に、総ての目的を読み合わせた時、矛盾がないようにする。整合性があるように。
基準が定まるから例外処理も決められる。(例えば、雨が降ったらどうするか。)
仕事というのは非情で、何よりも結果が優先される。
試合に負ければ、それまでの努力は水泡に帰す。
会社を潰せば、どんな言い訳の通用しない。
戦争に負ければ服従するしかない。
仕事は、結果を出すことがすべてに優先する。
試合中にエラーをしてもクールに対処する。
なぜ、予算を作るのか。
部門、役職、役割によって、予算を作る目的は違う。
予算の用途、使い道、必要性が違うからである。
マネージャーと担当が予算を作る目的は違う。
営業と財務、人事、総務が予算を作る目的は違う。
例えば、営業になぜ予算を作らせるのか。営業の責任者に何に責任をもたせるのか。
売上なのか、粗利益なのか。
粗利益に責任をもたせるとしたら、当期と同じ商品を同じようなやり方で営業をすることを前提に予算を立てるのか。
重点施策は、予算を作成する目的が、明らかでないと立てられない。
一律、一斉に同じ指示を出すわけには行かない。
役割や目的に応じて指示する。
予算が管理のための道具なら、何を、誰に管理させるかをハッキリさせる必要がある。
どこに実、中心をおくか。
予算を作成する際の、要点がそこにある。
予算を作成する時、まず、考えなければならないのは、組織、体制の土台作りである。
予算を作成する過程で各自に、自分の役割、責任を自覚させることが肝心なので。
数値なんてどうにでもできる。なぜなら、予算だから。
数字上は赤字を黒字にだってできる。
大切なのは、赤字を黒字にする過程で、なぜ、赤字になるのかその原因を探ることで。
水の哲学なんて阿呆な事、水は高きから低きに流れる、時が経てば自然になるようになるなんて言ってたと聞く。要するに、何もしないで、成り行きに任せていれば、収まるところに収まると言いたいのだろうが、そんな考えでいたら、予算を立てる目的なんて逆立ちしたってわかりはしない。
水の哲学というのは老子の哲学で、そんな怠惰で安易なことを行っているわけではない。
水は、器や地形に合わせて形を変える。丸い器なら丸くなり、四角い器なら、四角くなる。
そのように、状況や環境の変化に逆らわず、合わせていく。
また、水は激流となれば猛烈な力を発揮するし、ダムの様にせき止め、貯水する事で力をためる事もできる。水は、絶えず流れ、変化に適合する。
高いところから低いとか炉に流れ、やがて落ち着く。ただそれだけでなく蒸発し、雨となって大地を潤す。
ただ、高きから低きに流れているわけではない。
そして、水は、雨となって大地を潤し、川となって流れる過程で、多くの草花や動物たちを育てはぐくむ。
そんな水のような生き方を理想とする、それを水の哲学という。
何も考えず、無為に過ごせと言っているわけではない。
営業、財務、人事、業務、購買では、管理する対象が違う。
経営の指標を作るのに、末端の営業員の意見を聞く必要があるか。
目的の応じて、やる事や役割は違ってくる。
人件費のどの部分を、誰に責任を持たせて、管理するのか。
その根本は、勤怠であり、その方針が人事方針の核となるのである。
財務は、資金管理だとしたら、センターと他の部門と、支店との役割分担は何か。
そのためにはどのようなネットワーク、体制、関係を津kるか。
その体制を、予算を作成する過程で構築していく。
例えば、売掛金管理、支払い条件。
このように部門や支店、各々、目的も役割も違う。
目的、役割の違いが予算を立てる時の仕事を決める。
ただ、そのベースとなるものは統一し、同じものを使う必要がる。
その統一性を保つのが組織である。
誰に何を責任を持たせ手管理させるか。
だから、最初の課題は人事、誰に何を任せるか。
予算作成の目的には、自分たちで為替予想や、CPの予想ができるようになるという事もある。
各自がそれぞれ為替予想やCPの予想を実際にしてみて、誰が裁定するかをあらかじめ決めておいて討論するのも一つ。
売上目標の設定のうちには、自分たちで商品企画をすることも含まれている。
何をどれだけ売ったらどれくらい儲かるか。自分たちの未来に結びつくか。
要は、予算は、単なる数字合わせでなく、目的に応じって、実体をいかに持たせるかで決まる。
だから、どの部分を誰に任せるかがカギ。
その部分を切り取って、自分で予算を考える。
じゃあどうしたらいいのか。
否定的に考えるのではなく、肯定的に考える。
考える。みんなで考える。
どうしたら、自分たちの夢を実現できるか。
それが予算の本当の目的。