なぜ、担当者を置くのか。第一に、自分一人では、自分だけの視点でしかなく。多角的に見ることができない。
第二に、一人だと客観的に確認できずに、自説に固執してしまう。決めた事や、結論が確認できない。確認する相手がいない。自分を客観的に見れない。
第三に、一人だと、視点が偏り、発展性がなくなる。硬直的になる。自分の限界を超えられない。状況が見えない。一つの事しか見れない。後ろが見えない。壁にぶつかると、何も見えなくなる。
第四に、目先のことにこだわり、全体が見えなくなる。リーダーは、極力、フリーハンドになる。
大局、全体が見渡せるところに立つ。皆から見えるところに立つ。
第五に、計画は、並行作業があるが、一人だと一つの仕事しかできなくなり直列的な仕事しかできなくなる。自分の仕事交替できる人がいない。仕事をいつまでも任せられなくなる。どこまで行っても一人。
第六に、確認作業ができなくなる。一人だと自分でやって、自分で確認し、自分に報告することになる。
これは、確認にならない。
第七に、決定が不明確になる。自分だけで決めることになり、決めた事を外に出せなくなる。
決定が下せなければ、指示が出せない。指示が出せなければ、作業が読めない。洗い出しができない。作業を確定できない。仕事の先が読めなくなる。仕事が始められない。一人ですべてを抱え込み、直前になってやっつけ仕事になる。他の人間が助けられない。
第八に、一人だと今しか見えなくて、スケジュール段取りが組めない。手順・段取りが見えない。どこから着手していいかわからなくなる。何からやたらいいか、相談できる相手がいない。信頼関係ができない。
第九に、一人だと、組織が組めない。自分に自分で指示は出せない。自分に、自分の仕事の結果は、報告できない。自分で自分がやる事の確認はできない。(もれなく、抜けなく、ダブりなく、すべて)一人では、自分の考えを共有する相手がいない。
第十に、目的や考え、計画を共有できない。自分一人納得していても一人よがりに過ぎない。いかに、目的や、考え、目標を多くの人と共有できるか、特に、核となる人達と共有できるかが鍵。自分の分身を作る。自分は一人。やる事はたくさんある。いかに自分の分身を作るかが鍵。考えを共有するためには共同で仕事をするしかない。一緒にやらないと共有できない。言葉だけでは、自分がやろうとしている事は伝わらない。最初は理解してない。できるはずがない。一緒にやる事で共有されていくことになる。はじめは、自分だってわかっていない。なぜなら、やらなければならない事があるから。
また、基礎情報を共有していない。用語とかや各々の技術が違う。
第十一に、修正、訂正がしにくい。自分で自分の間違いは見つけにくいい。思い込み、囚われに冷静になれない。感情に左右される。感情的になる。(なぜ、わからないの。なぜできのないのと。)自分が運転して事故すると冷静に対処できない。
他人を許すより、自分で自分を許すのは難しい。落ち込みが大きくなる。
第十二に、一人では始まりや終わりがはっきりできない。
自分以外の人に仕事が見えない。けじめがつかない。詳細が詰められない。深堀ができない。確証が得られない。組織決定ができない。結果や結論を確定できない。手続きがとれない。
注意しなければならないのは、担当と、事務局は、違うので別にする。
事務局は、下地づくりが仕事で、会議の準備、日程の調整、資料の準備、備品の用意・確認、記録の保存、窓口、連絡、場所の設定、出席者に対する通知、諸々の手続きといった管理的な仕事を受け持つ為、中立性と継続性、統一性、一貫性が求められるため、基本的に事務局は内部に立ち入らない。
担当は変えられても事務局は変えられない。事務を分けると組織が割れる。
会社で言えば総務で、総務が、営業や経理と言った個々の業務に立ち入らないように。
調理人と給仕の違いみたいなもの。調理人が給餌を兼ねたら、調理に集中できなくなる。
担当は中の仕事、事務は外の仕事を受け持つと考えていい。
つまり、担当と事務によって内と外とのけじめをつける。
事務は、組織や仕事の外枠、基盤、プラットフォームを構成する。
事務によって、仕事の手順や定型的なところを築いて、リズムを守る。
期日や規律、計画の歯止めになる。
まず、仕事はじめは、担当か、事務、いずれか、あるいは、双方を指名するところから始まる。
いずれかを、決めないと、組織的な仕事は、始まらない。
基本的に、組織は、リーダー、担当、事務の三者が、最小構成単位。
この外側に、オーナーとユーザーがいる。
何が悪かったのか、突き詰めてみると、最初に、担当と事務局を決めなかった。
たったそれだけの事が多い。
たったそれだけの事ですべてが台ないし。最初から間違た。
たった、それだけの事。
たったそれだけの事だから、気が付かないし、かがついても認めたくない。
だから、いつまでたっても、何もできない。
始まらない。